屍鬼

去年の11月あたりに上巻は読み終わっていたのだが、読書感想というか、本を読んでレポートを書かなければならないものがあったため、下巻読み始めで一時中断、その後暫く読んでいなかったのだが、1,2ヶ月ほど前から少しずつだが再び読み始めた。
物語はいよいよ屍鬼の正体があかされ、屍鬼の視点での描写も入ってきた。
そして、“死”そのものに対する恐怖も、以前とは比べ物にならないくらい大きくなってきた。
つくづく、この小説は凄い構成をしていると思う。
日本独特の風習による恐怖、未知なる物、人ではないものの恐怖、“死”そのものの恐怖…。
しかし、それだけではなく、人間の本質、善と悪についての問いかけもなされている…未だかつてここまで作りこまれたホラーは見たことも聴いた事も読んだ事も無い…。
単行本にして、まだ3巻の終盤(持っているのはハードカバー)といったところであるが、それでも飽きずに読ませてしまう文章力はやはり凄い。
まだまだ、眠れぬ夜は続く…。