リアル鬼ごっこ

時たま本屋で見かけることがある。で、この前ちょっとネットで調べてみたら、なにやら“ものすげぇ”らしい。
で、この前の土曜に友人宅に行ったら、そいつが持ってた。借りようと思ったら「200円で買ってくれ!!」と言われた。
殆ど新品状態で、しかもそいつが金欠状態(それほど酷くはないけど)なのを知っていたので、救済(笑)の意味をこめて買い取ってやった。
やっちまった…
確かにすごいよ、これ。悪い意味で。
買い取ったのは改訂版、確かに読めるものにはなっていたけど、それでも、なんか違和感があるんだよ。
文章力って云うか、そう云うのが足りてない感じで「甲子園の開始の合図のような」とか、やたらと安直な表現が目立つ。
会話文にしても、散々国王の事を憎たらしとか書いてるくせに登場人物はみんな丁寧に「王様」って様付けで呼んでるし…。そこらじゅうに盗聴器が仕掛けられてるわけじゃなし「あの馬鹿王」とか「あの野郎」とか色々と呼び名はあると思うんだけど。
それに、側近たちまで「王様」って…普通「陛下」とかって言うと思うんだけど…?
ストーリーにしても、バトルロワイヤルだし。いや、別にそれはいいんだよ。でもね、他の人もいってるとおりただ佐藤さんを減らしたいのなら斎藤さん全員に改名を命じたりすりゃいいんじゃないの?佐藤さんも佐藤さんで、鬼ごっこ以外の時間はなにをしててもいいんならさっさと海外に逃げるなり改名するなりすりゃいいのに…。
それに、西暦3000年って言ってる割には車は空飛んでないし(地上を走ってる)新幹線は通ってるしビルにはハイビジョンがあるし、どう見ても現代しにか思えない。
それに、主人公、21歳の設定だけど、なんか読んでると高校生のように思えてくる。
スピード感は確かにあるんだよ。でもそれ以上に矛盾点が多すぎる。普通作家って言うのはたとえ荒唐無稽な出来事でも矛盾点をなくして、それが必然的に起こる出来事として描かなければいけないんでないかな?などと思ったりしてしまう。
まあ、暇つぶしにはなったけどね。