ハッピー・フィート

こっちのほうがほとんどほったらかしなので、こやつのことも書いとこう。
「ハッピー・フィート」
さて、CGアニメの進化はどこまで続くのか?と思わせる内容。
とにかく質感とかがすごい。仔ペンギンの毛とか、あの腹の揺れ具合とかww
まあ、そっちのほうはどーでもいいとして、内容。
とにかく、前編がミュージカル映画かと思えるくらい歌とダンスのてんこもり。
しかし、実際はそれほど明るいというわけではない。
前半は、歌がすべてのペンギン帝国において音痴のペンギン・マンブルが、周囲の人から蔑まされる、というものだし、後半は、破壊されていく環境と、その原因である人間に立ち向かっていく、というような感じ。
特に、水族館に行ってしまった場面では、これって本当にファミリー向けの映画なの!?と思ってしまうほど暗い。
しかし、視点を変えてみよう。
この映画、歌とダンスでオブリガート…じゃなくてオブラートに包んではあるが、差別、挫折、排除、環境、そして、決してあきらめない不屈の精神という、われわれの住むこの世界をそのまま反映している。
敵わないとしりながらも、友のため、皆のために自ら強大な力(人間)に立ち向かおうと崖から飛び降りていくマンブルにはとても感動するではないか。
映画に説教されたくない、と思われるかもしれないが、映画にまで説教されなければならないほどに、われわれの世界はダメになりつつある、という見方もできよう。
こうした映画を見た子どもたちが、自分たちの住むこの世界について少しでも考えてくれるなら、この映画の存在価値はあったのではないかと思う。