ファニーゲーム

クリスマス時期には愉快な映画を、ということで本日はハネケの「ファニーゲーム」を。
…ごめん、今の嘘。題名と違って愉快な映画じゃないから。
休暇中の幸せそうな一家を、白手袋をした2人組みの青年が恐怖のどん底へと叩き落すってのが主なストーリー。
詳しい内容は他を見てくれ。
犯人の顔が異様にムカついたり、ひたすら陰惨な暴力が続いたり、あっと驚く大逆転もないまま終わったりするので全然“ファニー”ではないんだけど、見方を変えれば確かに愉快。
犯人連中は時折、映画を見ている客に向かって話しかけてきたり、これが映画である旨の発言をしたり、更には“巻き戻し”という荒業を繰り出し、これはあくまで虚構である、ということを表現している。
犯人がしばし見せる笑みも「あんた等、この先もっと見たいんだろう??こうなりゃ面白いって思ってるだろう??」という表情が伺えるため、陰惨ながらあまり後を引くものではない。
自分がお世話になってるみんなのシネマレビュー等では、後味悪い映画として認知されているけど、個人的には特に後味悪いとも感じなかった(というか、いまだかつて心底不快な思いをしたのは1作品だけなのだけど)
…ただ、初めてこの類のものを見るとなると、しばし注意が必要。